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2022年9月~12月に報道された、介護施設での一連の虐待について

2022/12/22/

 2022年9月~12月までに公表された傷害事件、虐待で、特徴的なのは、多くは夜間の職員数が少ない時間帯であるということ。
心理的虐待、ネグレクトは日常生活の支援のこまかいところに現れる。職員同士がそれに気づき、問題にしていかないと良くならない。エスカレートすることが多い。
人権を守るのは、職員の意識とモラル。そしてそれを高めるのは職場風土。
その責務は理事長や施設長にもあり、不適切ケアをした職員だけにあるのではない。教育が基礎となり、その教育がどう介護に活かされるべきか、活かされているかを把握し、指導体制を作っていかないと不適切ケアをした職員だけが問題となる。

 特養ホームは国民の財産(資源)であるということ。 そこに暮らす人の「命」と「尊厳」を守るためにふさわしい法人であるかどうか、
今後、閉鎖的で密室化した施設のあり方、監査のあり方を含め、国民が納得できる体制にしていかなければ、誰もそこに暮らしたいとは思わないだろう。さらに税金をかける価値はないだろう。

 虐待があった施設は第三者機関が施設評価を行い、その結果を公表し、改善課題にどう取り組んだかの結果報告(利用者・家族・地域住民へ)を義務付けるべきだと思う。
それが国民の財産に対する役割であり責務だと考える。
家族のいない人が増え、家族がいても見えない介護があり、それを「見える化」していくには、
認証「悠」の仕組み(夜間の抜き打ち調査や3年に1回3日間の審査・17
の調査票に基づいた調査報告)を参考にしてほしいと思う。

【虐待の内容】
 福島県小野町での殺人事件は、医師が身体を確認もせずに、「老衰」と判断した。
警察に通報したのは、職員が医師の死亡診断後、お身体を清めるために身体を見て、そのアザに暴行されたのではないかと感じ通報したのではないか。
その通報がなければ、真実は闇に付されたままだ。
さらにこの事件は防止できたと思うのは、警察の職員のヒヤリングで容疑者の夜勤明けには複数のアザが何件かあったことに気づいているのに、
その疑問を問題にしない組織に問題があるのではないか。
さらに、それのアザが事故報告として出されているかどうかの確認が必要で、
その原因究明や対策などについて議論されているか、本人が内出血しやすい人なのか、あるいは、介護の不適切ケアで内出血を起こしているのか、
検討する必要があるだろう。事故対策委員会が機能していないのではないか、また、職員のケアが内出血を起こすような不適切ケアをしていないかなどの検討する機能が組織にないということにつながる。
事件が発覚してから、施設側から家族に報告や謝罪はないということは入居者の命や尊厳に対する人としての誠意がないということではないか。
理事長は容疑者のことを「無断で休むことのない人だった。」とコメントしている。現状が把握できていないのだと思わせるコメント。
理事長や施設長の発言は、あってはならないことと釈明しているが、2度、行政指導を受けていることなどに対して、教育や指導を強化する程度で良くなる内容なのだろうか。

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